本システム 操作マニュアル
導入

導入の準備(LINE と Cloudflare)

対象:LINE 公式アカウントを使っていて、ターミナル(黒い画面)は初めての方 対応:Mac のみ(Windows の方は、導入前に個別にご相談ください) 版:下書き 2026-10-29(画面の文言は、公開前に実画面で再確認します)

本書では、導入するシステムを仮に「本システム」と呼びます。


第0章 はじめに#

この本でできること#

本システムを導入する前に、LINE 側と Cloudflare 側の準備を、順番に終わらせます。 準備が終わると、導入(次の「導入のしかた」)は、画面の案内にそって、値を貼り付けるだけで進められます。

図1 全体の流れ

全体の流れと所要時間の目安#

順 内容 章 目安
1 LINE 公式アカウントを新しく作る 第1章 20分
2 Messaging API を有効にする 第2〜3章 20分
3 LINE ログインと LIFF を作る 第4章 20分
4 Cloudflare を準備する 第5〜6章 30分
5 パソコンを準備する 第7章 30分
6 控えシートを確認する 第8章 5分

初めての方は、合計で 2時間前後を見ておいてください。途中で止めても、控えシート(第8章)に書いておけば、続きから再開できます。

用意するもの#

費用の見取り図#

図2 費用の見取り図

項目 費用 備考
Cloudflare(無料プランで開始) 0円 1日あたり10万リクエスト、cron(定期実行)は5本までが上限
Cloudflare R2(画像などの保存) 無料枠あり 利用開始にクレジットカードの登録が必要
Cloudflare 有料プラン 月5ドル前後(目安) 上限に達したときに検討します
LINE の配信料 LINE 公式アカウントのプランによる メッセージの通数で決まります。無料プランの通数に上限があります
本システム本体 0円 オープンソースです。導入支援・保守は別途

用語(やさしい言い換え)#

用語 意味
プロバイダー LINE の「ひとまとまり」の名前。同じプロバイダーの下にそろえることが、とても大切です(第2章)
チャネル プロバイダーの下にある「窓口」。Messaging API 用と、LINE ログイン用の2つを作ります
Messaging API LINE 公式アカウントを、プログラムから動かすための仕組み
LIFF LINE アプリの中で開く、ウェブページの仕組み。フォームなどで使います
Webhook LINE から本システムへ「友だちが追加された」などを知らせる通知の宛先
Worker Cloudflare 上で動く、本システムの本体
D1/R2 Cloudflare 上の、データの保管場所(D1=表形式、R2=画像などのファイル)
API トークン Cloudflare に「この操作をしてよい」と許可を出す、長い合言葉

大切なお約束 チャネルシークレット、長期トークン、API トークンは、パスワードと同じ扱いです。 チャット、メール、画面共有、AI に貼り付けないでください。ターミナルには、ご自身で入力します。


第1章 LINE 公式アカウントを用意する#

1-1 はじめに:「新しいアカウント」を作ります#

すでに LINE 公式アカウント(ビジネス用)をお持ちの方も、この本では、新しいアカウントを作って進めてください。

図7 既存アカウントに重ねると、誰が対象か分からなくなる

理由は、動いているアカウントの上に重ねると、「誰が本システムに登録した人か」が分からなくなるからです。

補足:既存の友だちを、あとから載せる方法もあります(ただし手間がかかります) 既存のアカウントに後からつなぐと、友だちが50人いても、ツール上では0人と表示されます。これは、LINE と連携するどのツールでも同じです。載せるには、次のどちらかが必要です。

  • 認証済みアカウントの場合:初期設定のときだけ、友だちを取り込める機能があるツールもあります。
  • 未認証アカウントの場合:LINE の一斉配信で、友だち全員に「スタンプを1つ送ってください」と案内し、返信してくれた人だけがツールに載ります。返信がない人は、載りません。

本書のアカウントは未認証が前提ですので、新規に作るほうが、確実で簡単です。

新しく作ったアカウントなら、最初の1人目から、すべて本システムのリストに載ります。 テストにも、本番にも、この形がいちばん確実です。

すでに動いているアカウントを、本システムに切り替えたい方へ これは「テスト」とは別の話です。友だち追加のご案内をやり直す必要があるなど、考えることが増えます。この本の範囲外ですので、導入前に個別にご相談ください。 なお、Messaging API で一度選んだ「プロバイダー」は変えられません(第2章)。ほかのツールを使っているアカウントは、その時点でプロバイダーが決まっています。

1-2 用意するもの#

もの 説明
メールアドレス ビジネス ID の登録に使います。LINE アカウントでの登録も選べます
スマートフォン SMS(ショートメッセージ)で、本人確認をします。受け取れない場合は、電話での認証も選べます
ブラウザ Google Chrome をおすすめします(LINE の案内でも推奨されています)
所要時間 10〜20分ほど(目安)

1-3 アカウントを作る(Web 版・パソコン)#

ここは、LINE の画面が変わりやすい部分です。 画面が本書と違うときは、>LINE for Business の開設マニュアル(LINE 社の公式ページ)を見てください。

  1. >LINE 公式アカウントの案内ページで、「LINE 公式アカウントをはじめる」を選びます。
  2. 「ビジネス ID」でログインする画面になります。ビジネス ID を持っていなければ、「LINE アカウントで登録」か「メールアドレスで登録」のどちらかを選びます。
    • メールアドレスで登録する場合:メールアドレスを入れて「登録用のリンクを送信」を押します。届いたメール(件名:「[ビジネスID] 登録用リンク」)の「登録画面に進む」を押します。
    • LINE アカウントで登録する場合:LINE のメールアドレスとパスワードを入れるか、スマートフォンの LINE アプリで QR コードを読み取ります。
  3. 氏名とパスワードを設定します。プライバシーポリシーと利用規約に同意して「登録」を押し、内容を確認してもう一度「登録」を押します。
  4. SMS 認証をします。スマートフォンに届いた番号を入力します。受け取れない場合は、「SMSが受信できない場合はこちら」から、電話で認証できます。
  5. アカウントの情報を入力します。 アカウント名、業種など、必須の項目をすべて入力し、利用規約に同意して「確認」を押します。
    • アカウント名は、あとから変更できます。まずは仮の名前でも大丈夫です。
  6. ビジネスマネージャーの「組織」に接続します。
    • LINE の仕様で、2025年6月25日から、新しい公式アカウントは、ビジネスマネージャーの組織との接続が必須になりました。
    • 組織を持っていなければ、画面の案内に沿って新しく作ります(個人や屋号の名前で作れます)。持っていれば、既存の組織を選びます。
  7. 作成が終わると、管理画面(LINE Official Account Manager) にログインできます。これでアカウントの開設は完了です。

ここで止まりやすい点

  • ビジネス ID の登録と SMS 認証は、アカウントを作る前に、先に終わらせておく必要があります。
  • 「ビジネスマネージャー」の画面で迷ったら、あわてずに、画面の案内どおりに進めてください。組織の名前は、あとから変えられます。
  • 開設自体は無料です。

1-4 作ったあとに確かめること#

  1. >LINE Official Account Manager にログインして、作ったアカウントが表示されることを確認します。
  2. 右上の設定の画面で、アカウント名が合っているかを確認します。

認証済みアカウントにする必要はありません。 通常の(未認証の)アカウントのままで、本システムは使えます。認証は、あとから申し込めます(審査に5〜10営業日ほどかかるとされています)。 未認証のアカウントは、LINE アプリ内の検索に出ず、「友だち追加広告」も出せません。ただし、QR コードや URL からの友だち追加には影響しません。この本のやり方(SNS や LP からのご案内)では、困りません。

この時点では、プロフィール画像やあいさつメッセージなどは、設定しなくて大丈夫です。 テスト用のアカウントなので、先に進んでください。


第2章 Messaging API を有効にする#

ここが、いちばん大切な章です。

2-1 Messaging API を利用する#

この設定は、パソコンの Web 版の管理画面でだけ行えます(スマートフォンのアプリでは行えません)。また、アカウントの「管理者」の権限が必要です。第1章で自分で作ったアカウントなら、そのままできます。 LINE Developers のコンソールから、Messaging API のチャネルを直接作る方法は、2024年9月4日で廃止されています。必ず、この章の手順(公式アカウント側から有効にする)で作ります。

  1. >LINE Official Account Manager で、対象のアカウントを開きます。
  2. 右上の歯車(設定)→ 左のメニューの「Messaging API」を開きます。
  3. 「Messaging API を利用する」を押します。
  4. LINE Developers の開発者アカウントがまだない場合は、名前とメールアドレスの入力を求められます。入力して進みます。
  5. プロバイダーを選びます。 はじめての場合は、「プロバイダーを作成」で、会社名や屋号を入れて作成します。
  6. 利用規約などの画面で「同意する」を押し、確認の画面で「OK」を押すと、Messaging API が有効になります。

図3 プロバイダーの構成

プロバイダーは、1つにそろえてください

  • 一度選んだプロバイダーは、あとから変更できません。
  • 次の第4章で作る「LINE ログイン」のチャネルも、同じプロバイダーの下に作ります。
  • 同じプロバイダーの下なら、友だち1人ひとりを同じ番号(ユーザー ID)で見分けられます。別のプロバイダーに作ると、本システムが友だちを正しく見分けられなくなります。
  • すでにプロバイダーがある場合は、選択するために、そのプロバイダーの「Admin(管理者)」の権限が必要です。

2-2 応答設定を変える#

LINE Official Account Manager の「設定」→「応答設定」を開き、次のとおりにします。

項目 設定
チャット ○ オフ
あいさつメッセージ ○ オフ
応答メッセージ ○ オフ
Webhook ● オン

色の見方: ● オン は緑、○ オフ は赤です。色だけでなく、文字も確かめてください。

「Webhook」をオンにしても、宛先の URL は、まだ入れません。導入編で、本システムの URL を入れます。


第3章 LINE Developers で必要な値を控える#

  1. >LINE Developers コンソールを開き、LINE Official Account Manager と同じアカウントでログインします。
  2. 第2章で選んだプロバイダーを開き、Messaging API のチャネルを選びます。
  3. 次の値を、第8章の控えシートに書き写します。
値 場所 備考
チャネル ID 「チャネル基本設定」タブ 10桁前後の数字
チャネルシークレット 「チャネル基本設定」タブ 英数字の長い文字列(秘密)
ボットのベーシック ID 「Messaging API設定」タブ @ で始まる文字列
チャネルアクセストークン(長期) 「Messaging API設定」タブの一番下 秘密。下の注意を読んでください

チャネルアクセストークン(長期)の注意

  • まだ発行されていなければ、「発行」を押します。
  • すでに発行されているときは、「再発行」を押さないでください。 再発行すると、今のトークンが無効になり、その LINE 公式アカウントにつながっているほかのツールが止まります。
  • 表示されている文字列は、そのままコピーして使えます。

第4章 LINE ログインチャネルと LIFF アプリを作る#

本システムの、友だち登録やフォームは、LINE アプリの中で開く画面(LIFF)を使います。そのために、LINE ログインのチャネルが必要です。

4-1 LINE ログインチャネルを作る#

  1. LINE Developers コンソールで、第2章と同じプロバイダーを開きます。
  2. 「新規チャネル作成」→「LINE ログイン」を選びます。
  3. 次のとおり入力します。
    • チャネル名:好きな名前(例:本システム用)。「LINE」やそれに似た文字列は使えません。
    • アプリタイプ:「ウェブアプリ」
  4. 作成します。

4-2 LINE 公式アカウントとリンクする#

  1. 作成した LINE ログインチャネルの「チャネル基本設定」を開きます。
  2. 「リンクされた LINE 公式アカウント」で、第1〜2章の LINE 公式アカウントを選びます。

4-3 LIFF アプリを追加する#

  1. LINE ログインチャネルの「LIFF」タブを開き、「追加」を押します。
  2. 次のとおり設定します。
項目 設定
LIFF アプリ名 好きな名前(「LINE」は含められません)
サイズ Full
エンドポイント URL https://example.com(仮の値。導入編で本システムの URL に変えます。https が必要です)
Scope openid、profile、chat_message.write にチェック
友だち追加オプション On (aggressive)
Scan QR ○ オフ
モジュールモード ○ オフ
  1. 「追加」を押すと、LIFF ID が表示されます。控えシートに書き写します。

友だち追加オプション「On (aggressive)」とは LIFF の画面を開く前に、友だち追加の画面を表示します。登録の入り口として確実に働くため、この設定をおすすめします。 選択肢が出ない場合は、4-2 の「リンクされた LINE 公式アカウント」を、先に設定してください。

4-4 チャネルを「公開済み」にする#

LINE ログインチャネルの状態が「開発中」のままだと、LIFF が一部の人にしか開けません。 「チャネル基本設定」の上部にある状態の表示を確認し、「公開済み」にしてください。

4-5 控える値#

値 場所
LINE ログインのチャネル ID LINE ログインチャネルの「チャネル基本設定」
LINE ログインのチャネルシークレット 同上(秘密)
LIFF ID 「LIFF」タブ(数字-英数字 の形)

LINE ログインの「Callback URL」の登録は、導入編で行います(本システムの URL が必要なため)。


第5章 Cloudflare を準備する#

5-1 アカウントを作る#

  1. >Cloudflare の登録ページで、メールアドレスとパスワードを入力して登録します。
  2. 届いた確認メールのリンクを押して、メールアドレスを確認します。

メールアドレスは、ほかの Cloudflare と別にするのがおすすめです

  • すでに Cloudflare を使っている場合は、LINE 用に、新しいアカウントを作ると安全です。無料プランの上限(定期実行の本数など)が、アカウントごとに数えられるためです。
  • 新しいアカウントには、別のメールアドレスが必要です。Gmail の + を付けた形(例:abc+line@gmail.com)は、同じ人と見なされ、断られることがあります。

5-2 R2 を有効にする#

本システムは、画像の保存に R2 を使います。クレジットカードの登録が必要です(無料枠の範囲内なら、請求は発生しません)。

  1. Cloudflare にログインします。
  2. 左のメニューの「ストレージとデータベース」→「R2 オブジェクトストレージ」→「概要」を開きます。
  3. 画面の案内にしたがって、支払い情報を登録します。

5-3 無料プランの上限を知っておく#

上限 内容
リクエスト 1日あたり10万件まで
cron(定期実行) アカウントあたり5本まで。本システムは2本使います

5-4 アカウント ID を控える#

Cloudflare にログインしたときの、ブラウザのアドレス欄を見てください。

https://dash.cloudflare.com/ のすぐあとの、32文字の英数字が、アカウント ID です。 先頭8文字を、控えシートに書き写します(第7章で、正しいアカウントか確かめるために使います)。

図6 Cloudflare アカウントの見分け方


第6章 API トークンを作る#

ターミナルから Cloudflare を操作するために、「API トークン」を作ります。

6-1 作る#

  1. Cloudflare の画面の右上のアイコン →「プロフィール」→「API トークン」を開きます。
  2. 「トークンを作成する」→ 一覧の一番下の「カスタムトークンを作成する」を選びます。
  3. 名前(例:本システム導入用)を入力します。
  4. 「アクセス許可」に、次の5行を追加します。
種類 項目 権限
アカウント Workers スクリプト 編集
アカウント D1 編集
アカウント Workers R2 ストレージ 編集
アカウント Cloudflare Pages 編集
アカウント アカウント設定 読み取り
  1. 「アカウントリソース」は、自分のアカウントを選びます。
  2. 「概要に進む」→「トークンを作成する」を押します。

項目名の表記が、画面によって少し違うことがあります。似た名前を選んでください。 上の組み合わせは、本システムの導入で使って、導入が完了した実績のあるものです(2026-10-28)。

6-2 コピーする(ここでいちばん失敗しやすい)#

図4 コピーする所・しない所

作成が終わると、次の2つが画面に出ます。

  1. トークンの文字列(上の欄。「コピー」ボタンがあります)
  2. 確認用の curl コマンド(その下の、黒い枠)

コピーするのは、1の「トークンの文字列だけ」です。 curl コマンドまでコピーして貼り付けると、「Invalid format for Authorization header」というエラーになります。


第7章 パソコン(Mac)を準備する#

7-1 ターミナルを開く#

  1. キーボードの Command(⌘)+ スペースを押します。
  2. 「ターミナル」と入力して、Enter を押します。
  3. 白または黒の画面が開けば、成功です。

以降の コマンド は、1行ずつ、ターミナルに貼り付けて、Enter を押します。 先頭の $ や % は、入力しません。

7-2 必要なものを入れる#

次のコマンドで、すでに入っているかを確認します。

node -v
git --version
npm install -g pnpm
pnpm -v

7-3 API トークンをターミナルに設定する#

第6章で作ったトークンを、このターミナルのウィンドウだけで使えるようにします。

次の1行を貼り付けて、Enter を押します。

read -s "CLOUDFLARE_API_TOKEN?トークンを貼り付けてEnter: " && export CLOUDFLARE_API_TOKEN

続いて、アカウント ID を設定します。アカウントID は、5-4 の32文字(先頭8文字ではなく、全部)です。

export CLOUDFLARE_ACCOUNT_ID="アカウントID"

7-4 設定を確かめる#

トークンの文字数を確認します(トークンそのものは表示されません)。

[[ "$CLOUDFLARE_API_TOKEN" == *curl* ]] && echo "curl が混ざっています" || echo "curl なし"; echo ${#CLOUDFLARE_API_TOKEN}

次に、Cloudflare につながるかを確認します。

npx wrangler whoami

「User Details の読み取り権限がない」というメッセージが出ても、導入には影響しません。

7-5 アカウントが複数ある場合の見分け方#

Cloudflare のアカウントを複数お持ちの方は、違うアカウントに導入してしまうミスが起きやすいです。

次のコマンドの 先頭8文字 を、第8章に控えた導入先のアカウントのものに置き換えて、実行します。

npx wrangler whoami | grep -c 先頭8文字

このターミナルのウィンドウは、導入が終わるまで閉じないでください。 閉じると、設定が消えます。その場合は、7-3 からやり直します。


第8章 控えシート#

印刷するか、パスワード管理アプリに書き写してください。チャットやメールには、貼り付けないでください。

項目 記入欄 秘密
LINE 公式アカウントの名前
ボットのベーシック ID(@…)
Messaging API の チャネル ID
Messaging API の チャネルシークレット 秘密
Messaging API の チャネルアクセストークン(長期) 秘密
LINE ログインの チャネル ID
LINE ログインの チャネルシークレット 秘密
LIFF ID
Cloudflare の アカウント ID(先頭8文字)
Cloudflare の API トークン 秘密
workers.dev の サブドメイン名(導入時に決めます)

図5 準備した値の行き先

導入編で決めること 「サブドメイン名」は、導入編のインストール中に入力します。プロジェクト名とは別の名前にしてください(例:プロジェクト名が abc-line なら、サブドメインは abc)。同じ名前を2回入れると、URL が abc-line.abc-line.workers.dev のように、同じ名前が続いてしまいます。

準備ができたかのチェック#


第9章 つまずき Q&A#

Q1 LINE ログインの承認で、「Application authorization failed」と出て進まない#

wrangler login(ブラウザで承認する方法)が、うまくいかない場合があります。本書は、最初から API トークン方式を使っています。第6〜7章のとおりに進めれば、この画面は出ません。

Q2 Invalid format for Authorization header と出る#

トークンの文字列に、余計なものが混ざっています。 たいていは、確認用の curl コマンドまでコピーしています。7-4 の確認コマンドで「curl が混ざっています」と出たら、第6章に戻って、トークンの文字列だけを、コピーし直してください。

Q3 cron の上限エラー(reached the Workers Free limit of 5 cron triggers)#

同じ Cloudflare アカウントで、すでに cron を使っている Worker があります。次のどれかで対応します。

  1. 使っていない Worker の cron を外す(Cloudflare の画面で、Worker →「設定」→「トリガー」から)。
  2. LINE 用に、新しい Cloudflare アカウントを作る(おすすめ)。
  3. 有料プラン(月5ドル前後)にする。

本システムは、cron を 2本使います。空きが2本以上あれば、足ります。

Q4 管理画面が「Nothing is here yet」と表示される#

デプロイが、「本番」ではなく「プレビュー」として扱われています。導入編の手順で解消します(導入編では、この問題が起きない手順にしています)。

Q5 前回の設定を拾って、新しい名前で作れない#

導入ツールが、以前の導入の設定を、自動で拾ってしまうことがあります。導入編の手順では、新しいフォルダを、先に用意してから実行して、これを避けます。「前回の途中から再開します」と出たら、止めて、ご相談ください。

Q6 サブドメイン名に、プロジェクト名を入れてしまった#

URL が プロジェクト名.プロジェクト名.workers.dev のように、同じ名前が続きます。動作には問題ありませんが、見た目が冗長です。あとから変えると、LINE 側の設定(Webhook など)を、すべて直す必要があります。最初に、別の名前を付けてください。

Q7 LINE の Webhook の「検証」が失敗する#

次を順に確認してください。

  1. URL の末尾が /webhook になっているか。
  2. 「Webhook の利用」がオンになっているか。
  3. 導入が完了しているか(導入の途中では、検証は成功しません)。

Q8 LIFF が開かない#

  1. LINE ログインチャネルが「公開済み」か(4-4)。
  2. LIFF のエンドポイント URL が、導入編で指示された形(末尾に ?liffId=…)か。
  3. LINE ログインの Callback URL を登録したか(導入編)。

それでも解決しないとき#

画面のメッセージをそのままコピーして、ご相談ください。ただし、トークンやシークレットは、貼り付けないでください。


付録 A 用語集#

用語 意味
API ソフトウェアどうしが、やり取りするための窓口
cron 決まった時間に、自動で仕事を実行する仕組み
D1/R2/Pages/Worker Cloudflare の、データ保管・ファイル保管・画面の公開・プログラム実行の機能
LIFF LINE アプリの中で開く、ウェブページの仕組み
Messaging API LINE 公式アカウントを、プログラムから動かす仕組み
Webhook イベントを知らせる通知の宛先
ユーザー ID LINE の友だち1人ひとりを見分ける番号。プロバイダーごとに違う
wrangler Cloudflare を、ターミナルから操作する道具

付録 B 画面が、本書と違っていた場合#

LINE Developers と Cloudflare の画面は、予告なく変わります。

付録 C 費用の早見表#

項目 目安
Cloudflare 無料プラン 0円(1日10万リクエスト、cron 5本まで)
Cloudflare R2 無料枠あり(カード登録が必要)
Cloudflare 有料プラン 月5ドル前後
LINE の配信 LINE 公式アカウントのプランによる