本システム 操作マニュアル
導入

導入のしかた

対象:「準備編」(M1)を終えた方 対応:Mac のみ(Windows の方は、導入前に個別にご相談ください) 版:下書き 2026-11-07(【パッケージ化で差し替え】 の印がある所は、インストールの方法が決まったら書き直します)

本書では、導入するシステムを仮に「本システム」と呼びます。


第0章 はじめに#

この本でできること#

準備編で控えた値を使って、次の3つを終わらせます。

  1. 本システムを、ご自身の Cloudflare に入れる
  2. LINE の設定を、本システムに向け直す
  3. 友だち追加から、メッセージが届くまでを、実際に確かめる

全体の流れと所要時間の目安#

順 内容 章 目安
1 導入前のチェック 第1章 10分
2 本システムを入れる 第2章 30〜40分
3 定期処理を「1分ごと」にする 第3章 5分
4 LINE 側の設定を、本システムに向ける 第4章 15分
5 管理画面に入り、最初の設定をする 第5章 15分
6 オプション機能(使う方だけ) 第6章 各20〜40分
7 動作確認 第7章 15分

合計で 1時間半〜2時間ほどです。

手元に用意するもの#

大切なお約束(準備編と同じです) チャネルシークレット、長期トークン、API トークンは、パスワードと同じ扱いです。 チャット、メール、画面共有、AI に貼り付けないでください。ターミナルには、ご自身で入力します。


第1章 導入前のチェック#

1-1 準備編のチェック表を、もう一度#

準備編 第8章の「準備ができたかのチェック」が、すべて☑になっているか確かめます。とくに、次の2つは、よく抜けます。

1-2 導入先の Cloudflare アカウントを確かめる#

ターミナルで、次を実行します(先頭8文字 は、控えシートの値に置き換えます)。

npx wrangler whoami | grep -c 先頭8文字

1-3 定期処理(cron)の空きを確かめる#

本システムは、cron を 2本使います。無料プランは、1つのアカウントで5本までです。 同じアカウントで、ほかのシステムを動かしている方は、Cloudflare の画面で「Workers & Pages」→ 各 Worker →「設定」→「トリガー」を見て、合計を数えておきます。


第2章 本システムを入れる 【パッケージ化で差し替え】#

この章は、今後「インストールすれば、すぐ動く形」に作り直します。 いまは、導入担当者が横について進める前提の手順です。 作り直したあとは、「フォルダを用意 → 1つのコマンドを実行 → 画面の案内に答える」だけになる予定です。

2-1 先に、新しいフォルダを用意する(いちばん大切)#

導入ツールは、以前の導入の設定を、自動で拾ってしまうことがあります(準備編 Q5)。これを防ぐため、先に、本システムを入れるフォルダを作って、中身を入れてから、導入ツールを動かします。

2-2 本システムを取得する#

導入担当者から渡された、取得のコマンドを実行します。【パッケージ化で差し替え:配布の場所とコマンド】

2-3 インストールを実行する#

導入担当者から渡されたコマンドを、取得したフォルダの中で実行します。【パッケージ化で差し替え】

インストールの途中で、次のことを聞かれます。控えシートを見ながら答えます。

聞かれること 答え 注意
プロジェクト名 英小文字・数字・ハイフン(例:abc-line) Worker・データベースの名前になります。あとから変えられません
workers.dev のサブドメイン名 プロジェクト名とは別の名前(例:abc) 同じ名前にすると、URL が abc-line.abc-line.workers.dev のように重なります(準備編 Q6)
Messaging API のチャネル ID 控えシートの値
Messaging API のチャネルシークレット 控えシートの値 秘密。画面に表示されないのが正常です
チャネルアクセストークン(長期) 控えシートの値 秘密
LINE ログインのチャネル ID・シークレット 控えシートの値 シークレットは秘密
LIFF ID 控えシートの値

止めるべき表示 「前回の途中から再開します」や、覚えのないプロジェクト名が出たら、すぐに Control + C で止めて、導入担当者に知らせてください。以前の環境を上書きしてしまう恐れがあります。

2-4 インストールが終わったら、控える#

インストールが終わると、次の URL が表示されます。控えシートの余白に書き写します。

URL 形の例 使う場所
本システムの URL(Worker) https://abc-line.abc.workers.dev LINE 側の設定(第4章)
管理画面の URL https://abc-line-admin-xxxx.pages.dev 毎日の操作
管理画面の API キー 長い英数字 管理画面へのログイン。秘密

2-5 本システムの追加機能(アドオン)を反映する 【パッケージ化で差し替え】#

本システムは、もとになったオープンソース(L Harness)に、追加機能(ステップの時刻指定・ウェビナー・フォーム・リマインドなど)を足したものです。いまは、インストールのあとに、追加機能を反映する作業が別に要ります。導入担当者が行います。

パッケージ化のあとは、インストールの中で、追加機能も一度に入るようにします。この節はなくなる予定です。


第3章 定期処理を「1分ごと」にする#

ステップ配信やリマインドは、定期処理(cron)が、決まった間隔で「送る時刻になったメッセージ」を探して送ります。

3-1 設定を確かめる#

Cloudflare の画面で、「Workers & Pages」→ 本システムの Worker →「設定」→「トリガー」を開きます。「Cron トリガー」に、次の2つがあれば OK です。

表示 意味
* * * * * 1分ごと(配信の確認)
0 */6 * * * 6時間ごと(点検・整理)

*/5 * * * *(5分ごと)になっていたら、導入担当者に知らせてください。【パッケージ化で差し替え:ひな型で最初から1分ごとにする。この章は「確かめるだけ」になる】


第4章 LINE 側の設定を、本システムに向ける#

ここで、LINE と本システムがつながります。本システムの URL(第2章で控えたもの)を使います。

貼る URL は、管理画面からコピーできます。 管理画面にログインし(第5章 5-1)、左メニューの「設定」→「LINEアカウント」→ アカウントの「編集」を開くと、「このアカで使う URL(LINE Developers Console に貼る)」に、次の3つが表示されます。手で打たずに、ここからコピーするのが確実です。

  • Webhook URL(Messaging API channel に貼る)
  • Callback URL(LINE ログインに貼る)
  • LIFF の Endpoint URL(?liffId= 付き。LIFF 設定画面に貼る)

4-1 Webhook URL を設定する(Messaging API チャネル)#

  1. >LINE Developers コンソールで、プロバイダー → Messaging API のチャネルを開きます。
  2. 「Messaging API設定」タブの「Webhook URL」の「編集」を押します。
  3. https://(本システムの URL)/webhook を貼り付けて、「更新」を押します。
  4. 「検証」を押します。「成功」と出れば OK です。
  5. 「Webhook の利用」がオンになっていることを確かめます。

検証が失敗するときは、第8章 Q4 を見てください。

4-2 Callback URL を設定する(LINE ログインチャネル)#

  1. 同じプロバイダーの、LINE ログインのチャネルを開きます。
  2. 「LINEログイン設定」タブで、「ウェブアプリでLINEログインを利用する」をオンにします。
  3. 「コールバックURL」に、https://(本システムの URL)/auth/callback を入れて、「更新」を押します。

これを忘れると、パソコンで QR コードから友だち追加したときに、何も起きずに止まります(スマホからは動くので、気づきにくい所です)。

4-3 LIFF のエンドポイント URL を直す#

準備編では、仮の https://example.com を入れていました。これを、本システムの URL に直します。

  1. LINE ログインチャネルの「LIFF」タブで、作った LIFF アプリを開きます。
  2. 「エンドポイントURL」を、https://(本システムの URL)?liffId=(LIFF ID) に変えて、「更新」を押します。
    • 末尾の ?liffId=… まで、必ず入れてください。管理画面の「LIFF の Endpoint URL」をコピーすれば、そのまま正しい形です。

4-4 応答設定を、もう一度確かめる#

>LINE Official Account Manager →「設定」→「応答設定」で、次のとおりか確かめます(準備編 2-2 と同じ)。

項目 設定
チャット ○ オフ
あいさつメッセージ ○ オフ
応答メッセージ ○ オフ
Webhook ● オン

あいさつメッセージをオフにするのは、友だち追加のときのメッセージを、本システム(登録経路)から送るためです。オンのままだと、2通届きます。


第5章 管理画面に入り、最初の設定をする#

5-1 ログインする#

  1. ブラウザ(Chrome をおすすめします)で、管理画面の URL を開きます。
  2. 「管理画面にログイン」で、API キーを貼り付けて「ログイン」を押します。
  3. ホームが表示されれば成功です。この URL を、ブックマークしておきます。

API キーは、パスワードと同じ扱いです。パスワード管理アプリに保存してください。 「APIキーが正しくありません」と出たら、前後に空白が入っていないか確かめます。

5-2 LINE アカウントの設定を確かめる#

左メニューの「設定」→「LINEアカウント」を開きます。

確かめること 見る所
アカウントが1つ登録されている 一覧
「現在操作中」になっている アカウントの行
LINE Login と LIFF が「設定済み」 アカウントの行

「未設定」のものがあれば、「編集」から、控えシートの値を入れて保存します。

5-3 テスト送信先に、自分を入れる#

テンプレートや一斉配信を、自分にだけ試しに送れるようにします。

  1. スマホの LINE で、ご自身の公式アカウントを友だち追加します(第4章が終わっていれば、本システムの名簿に入ります)。
  2. 管理画面の「友だちリスト」で自分を開き、「テスト送信先」にチェックを入れて、一番下の「変更を保存」を押します。

5-4 友だち追加のときに送るメッセージを決める#

左メニューの「友だち追加」→「登録経路」を開きます。一覧の先頭に、2つの固定の行があります。

固定の行 誰に効くか
LINEから直接(経路なし) 専用リンクを使わずに、LINE の検索や QR コードから友だち追加した人
既存の友だち(返信などで登録) 本システムを入れる前から友だちだった人が、返信・スタンプ・タップで初めて名簿に入ったとき

まずは「LINEから直接」の「編集」で、メッセージ送信に、あいさつのテンプレートを選びます(テンプレートの作り方は、テンプレート)。

友だち追加で、全員に自動で流れるステップはありません。 登録経路で選んだものだけが流れます。


第6章 オプション機能を設定する(使う方だけ)#

準備編の「補」で準備したものを、ここで本システムに入れます。使わない機能は、飛ばしてください。

6-1 秘密の値を、本システムに入れる(ターミナル)#

本システムのフォルダの中の apps/worker で、使う機能の分だけ、次を実行します。値を聞かれたら、ご自身で貼り付けて Enter を押します(画面には表示されません)。

機能 コマンド
Chatwork 通知 npx wrangler secret put CHATWORK_API_TOKEN
Google カレンダー連携 npx wrangler secret put GOOGLE_OAUTH_CLIENT_ID と npx wrangler secret put GOOGLE_OAUTH_CLIENT_SECRET

【パッケージ化で差し替え:フォルダの場所の言い方】

6-2 Chatwork 通知#

  1. 管理画面の「設定」→「受信通知」を開きます。
  2. 「Chatwork に通知する」にチェックを入れ、ルームID(数字のみ)を入れます。
  3. 「テスト送信」を押し、Chatwork に届いたら「設定」で保存します。
  4. 「通知する種類」と「通知頻度」(リアルタイム・15分に1回・1時間に1回・3時間に1回)を選びます。
画面の表示 対処
「お知らせ用の API トークンが、まだ設定されていません」 6-1 が未実施です
「API トークンが正しくありません」 貼り間違いです。6-1 をやり直します
「そのルームに送れません」 お知らせ用アカウントを、ルームのメンバーに追加します

6-3 専用リンク(短い登録リンク)#

準備編「補」の B-2〜B-4(転送用の Pages と DNS)が終わっていることが前提です。

  1. 管理画面の「友だち追加」→「登録経路」の上の「短いリンクのドメイン」に、https://go.example.com の形で入れて「保存」を押します。
  2. 「保存しました。このドメインは、転送先につながっています。」と出れば OK です。
    • 「まだ転送先につながっていません」と出たら、Cloudflare と DNS の設定が終わっていません。終わるまで、そのリンクは使わないでください。

6-4 Google カレンダー連携#

  1. 管理画面の「設定」→「Google カレンダー連携」→「Google でログイン」を押し、許可します。
    • 警告の画面が出たら、「詳細」→「(アプリ名)に移動」で進みます(準備編「補」C の説明どおりです)。
  2. 使い方は、フリーフォームを見てください。

第7章 動作確認#

ここまでで、友だち追加からメッセージが届くまでが、動くはずです。スマホを手元に置いて、順に確かめます。

順 すること 期待する結果
1 まだ友だちになっていない LINE(ご家族のスマホなど)で、公式アカウントを友だち追加する 「LINEから直接」で選んだメッセージが、数秒以内に届く
2 管理画面の「友だちリスト」を開く 自分が一覧に出ている
3 スマホから、公式アカウントに「テスト」と送る 管理画面の「ホーム」の「最新メッセージ」に出る(Chatwork を設定していれば、通知も来る)
4 「テンプレート」で1つ作り、「保存してテスト送信」 自分のスマホに届く
5 「フリーフォーム」で1つ作り、「プレビュー」を押す LINE の中でフォームが開く
6 Cloudflare の「トリガー」を見る 第3章の2つがある

1 で届かないときは、第8章の Q5 を見てください。 一度ブロックして解除しただけでは、「初めての友だち追加」にならないことがあります。確認には、まだ友だちになっていない LINE を使ってください。【要確認:ブロック解除のときの動き】

導入完了のチェック#

ここまでできたら、導入は完了です。毎日の使い方は、はじめての方へを見てください。


第8章 つまずき Q&A#

Q1 「前回の途中から再開します」と出た#

以前の導入の設定を拾っています。すぐに Control + C で止めて、導入担当者に知らせてください。そのまま進めると、以前の環境を上書きする恐れがあります。第2章 2-1 のとおり、新しいフォルダに中身を入れてから実行します。

Q2 管理画面を開くと「Nothing is here yet」と出る#

管理画面が「本番」ではなく「プレビュー」として公開されています。導入担当者が、本番として公開し直します(--branch main を付けて反映します)。

Q3 画面には新しい機能があるのに、保存するとエラーになる#

管理画面だけが新しく、本システムの本体(Worker)が古いままです。導入担当者が、本体を反映し直します。【パッケージ化で差し替え:この問題は、パッケージ化で起きなくする】

Q4 Webhook の「検証」が失敗する#

次を順に確かめます。

  1. URL の末尾が /webhook か。前後に空白がないか。
  2. 第2章のインストールが、最後まで終わっているか。
  3. 本システムの URL を、ブラウザで開けるか(何かの文字が表示されれば、動いています)。

Q5 友だち追加しても、メッセージが届かない#

確かめること 対処
「登録経路」の「LINEから直接」に、メッセージを選んでいるか 第5章 5-4
選んだステップが「停止中」になっていないか ステップ配信の一覧で「配信中」にする
LINE の「応答設定」で Webhook がオンか 第4章 4-4
管理画面の「友だちリスト」に、自分が出ているか 出ていなければ、Webhook が届いていません(Q4)
自分が、管理画面で「ブロック」になっていないか 友だち編集で確かめる

Q6 フォームやウェビナーのリンクを押しても、開かない#

  1. LINE ログインチャネルが「公開済み」か(準備編 4-4)。
  2. LIFF のエンドポイント URL の末尾に、?liffId=… が付いているか(第4章 4-3)。
  3. 管理画面の「LINEアカウント」で、LIFF ID が「設定済み」か(第5章 5-2)。

Q7 パソコンの QR コードから友だち追加すると、途中で止まる#

LINE ログインの Callback URL が未設定です(第4章 4-2)。

Q8 cron の上限エラー(reached the Workers Free limit of 5 cron triggers)#

準備編 Q3 と同じです。使っていない Worker の cron を外すか、LINE 用に別の Cloudflare アカウントを作ります。

Q9 メッセージが、予約した時刻より数分遅れる#

定期処理が「5分ごと」のままです(第3章)。1分ごとなら、遅れても1分ほどです。

それでも解決しないとき#

画面のメッセージをそのままコピーして、ご相談ください。トークンやシークレット、API キーは、貼り付けないでください。


付録 A 本システムの URL の一覧#

URL 用途
https://(本システムの URL)/webhook LINE の Webhook URL
https://(本システムの URL)/auth/callback LINE ログインの Callback URL
https://(本システムの URL)?liffId=(LIFF ID) LIFF のエンドポイント URL
https://(管理画面の URL) 管理画面

付録 B 本システムに入れる秘密の値(名前だけ)#

名前 中身 入れる時
LINE のチャネルシークレット・長期トークン 準備編 第3章の値 インストールの中で
LINE ログインのシークレット 準備編 第4章の値 インストールの中で
CHATWORK_API_TOKEN Chatwork のトークン 第6章(使う方だけ)
GOOGLE_OAUTH_CLIENT_ID/GOOGLE_OAUTH_CLIENT_SECRET Google の値 第6章(使う方だけ)

付録 C 更新(アップデート)について 【パッケージ化で差し替え】#

本システムは、もとになったオープンソースの更新(およそ週に1回)と、追加機能の更新を、合わせて提供します。更新の方法は、パッケージ化のときに決めます。ご自身で、もとのオープンソースの自動更新を実行しないでください。 追加機能が上書きされて、消えてしまいます。